これぞ「覇権ニット」。クルチアーニのガーメントダイモックネック

鹿の子ポロのご紹介の際にゴルフウェアのお話を少ししました。女子ゴルフの中継を観ていると、多くの選手がポロシャツもしくは襟の高さが少しあるハイネックのシャツを着用してプレイしています。後者はタートルネックの半分くらいの襟の高さで、首回りに少しゆとりを持ったデザインが好まれているようです。襟付きの（ポロ）シャツ、それに準ずるタートルネックに近い印象を持ったハイネック・モックネックがゴルフウェアのドレスコードに適合しているという認識なのでしょう。

「モックネック」はきちんとした印象を与えてくれるにも関わらず、襟付きのようなビジネス感・おじさんぽさが薄れ、タートルネックでは避けられない首の詰まり感・締め付け感が緩和されるという利点を持っています。それでいてクルーネックより大人っぽく上品に見え、ほんのりスポーティな雰囲気の大人の方に絶対取り入れていただきたいアイテムです。私もここ最近はモックネックのニットがメイン。タートルより楽ですし、最近の気候ではタートルだと結構暑いんですよね。

Cruciani（クルチアーニ）モックネックニットのご紹介

今回はこちらの商品。

クルチアーニのモックネックニット。ネック部分のゲージ切替が目を引くクルチアーニのアイコンモデル。パッと見て「クルチアーニ」と判るところがやはりいいですね。

商品詳細

ベースとなるのは２７ゲージのハイゲージニット。モックネックの部分が９ゲージとなっていて、フィット感・耐久性を高めてくれています。ハイゲージということで非常にきめ細かくしなやかな生地感ですが薄手という印象はなく、かなりの保温性があり、特にモックネック部分が見た目以上に暖かく感じられるニットです。しっとりとした光沢と柔らかなドレープ感による質感は高級ニットウェアブランドの面目躍如といったところでしょうか。
モックネック部分の高さは約５㎝。一般的なシャツくらいの襟高でしょうか。首元にピッタリ沿うように立ち上がり、顔立ちもシャープに見せてくれます。

袖口や裾のリブもキュッと効いてくれて、コーディネート全体も引き締まります。
ニットで特に劣化しやすいリブやネック部分の耐久性こそこの商品の肝。長くご愛用いただくための製品づくりはニットウェア界の鑑ともいえる存在のクルチアーニ。「へたらないニット」をお探しならきっとご満足いただけると思います。

ガーメントダイ（製品染め）

カラーはスカイグレーとチャコールグレーの２色。因みに「スカイグレー」という色表記は当店で独自に命名しました。色番はT001（スカイ）とT002（チャコール）です。
スカイグレーは白・グレー系の「シルバーグレー」「アイスグレー」「グレイッシュホワイト」「パールホワイト」といったような色名に近いかもしれません。実際に色辞典の中で最も近かった「スカイグレー」とさせてもらいました。チャコールグレーはダークグレーとミディアムグレーの中間ぐらいの比較的ポピュラーで使いやすい色味です。

糸の段階ではなく、製品として完成してから染色する後染め＝ガーメントダイ。メーカー公表で“フロスト加工”と言われる独自の染色法で、その名の通り“霜”が降ったような独特の発色をより味わえるのはチャコールグレー。白・黒・グレーが混在しているかのような染めムラがほのかなヴィンテージテイストを漂わせる、先染めの商品とは全く違うこなれた表情が魅力のカラーです。スカイグレーもややくすんだような、ペールトーン気味のカラーに仕上がっています。コーディネートへの馴染みやすさが飛躍的に高まるクルチアーニカラーです。

サイズ感と着用感

着用しているのは４４サイズ。私はクルチアーニはほぼ４６でジャストのはずだったのですが、こちらは何故か４４の方がピッタリ。適度な余裕と着丈・袖丈の長さも申し分なしでした。４６サイズの試着画像もあるのですが、だらしない見た目になってしまったためお蔵入り。事前にいただいていた情報どおり「ハーフサイズ程のサイズアップ」となっているのは間違いないと思われます。リブがピタリとフィットし、アーム部の細さも相まってインナー使いには最適。ジャケット・アウター下でも暴れません。少し腕まくりして一枚で着こなしても良いですね。肝心のモックネック部分もしっかり締まってくれて見た目もスッキリ、ジャケットの襟汚れ防止にも一役買ってくれます。
そしてとにかく暖かい。エアコンの効いた部屋で試着・撮影していたのですが、たいして動いていないのにやけにポカポカしました。最高の素材と縫製技術の賜物とはいえ、やはり首を温めると体温も上がるということなのでしょうね。

コーディネート

首をややカバーすることでクルーネックよりカジュアルさが薄れた上品な印象に。切替のデザイン自体も効いていて首元にボリュームと立体感を持たせてくれます。私のように首も細い人間には嬉しいポイントなんです。
どちらかといえばシンプル＆クリーンなアイテム特性なので、アウターを限定するようなこともありません。フード付きのダウンやスタンドカラーのブルゾン等、同じように首元にボリュームがあるアウターのインナーにセットするのに最適。コンパクトでアームも細目なので大人気のスタンドカラーやショールカラーのニットブルゾンと「ニットオンニット」でお使いいただくのが特におススメです。
ジャケットは言わずもがなですが、個人的にはダブルの（ニット）ジャケットに合せたいかなと。タートルネックより見た目のインパクトを和らげてくれそうです。

スカイグレーは色が重めのコーデの時の“抜け感„として、チャコールは黒系アイテムとのトーン調整にと、抜群の威力を発揮してくれる２色です。白とも黒とも異なる、新感覚な“クルチアーニダイ”をご堪能ください。

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クルチアーニのモックネックニット、いかかでしたでしょうか。
今回は以上です。

ご存じの方も多いかもしれませんが、モックネックの「モック」とは「偽りの、見せかけの」という意味があります。間もなく入荷予定の商品も「偽りの、見せかけの」要素をデザインに取り入れたニットウェアだったりします。他に名作映画『Back To The Future』の主人公の父親の様な名前のブランドも新規参入しますので、「どこも売切れ」「小さいサイズがない」という際には是非当店をチェックしてみてください。

というわけで、当店も「モック」なお店にならないよう励んで参ります。